+++ Indigo Waltz +++
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Between the Sheets - type A -
an piece of "BODY&SOUL"



深い深い眠りの淵から、イヤにすんなりと浮上していく。
澱むことなく、真っ直ぐに。
暗い深海から、空気の泡が海面を目指すみたいに。
─────────そんで、すぅっと目が覚めた。
非常に・・極めて珍しい現象だ。
ってか、こんなコトもあるんだなぁ。
俺自身がビックリだよ。

暗く静まり返った空気から察するに、まだ朝には随分間があるらしい。
寝室の窓はどこも遮光カーテンに覆われてるから、外の暗さも明るさも判んねぇけど。
・・・まぁ、朝とか夜とか、そんな事で俺の目覚めが左右されるワケもないが。

ベッドん中は温かい。
つい最近気に入って買い換えた、ふわんふわんの毛布の肌触りにも満足して、思わずにやける。
そしてその、ふわんふわんと対照的な、逞しいと言えば聞こえはイイんだがなんでこんなにゴツイんだよ!って感じに質量のある従兄の腕が、感心するくらいシッカリガッチリ、俺の体に回っている。

・・これかなぁ・・・目が覚めた原因は・・・?
でも、寝てる間に抱え込まれるのは良くある事だしなぁ・・・。
・・んー・・・・・分からん。
今何時なのかも分かんねぇから、寝てから何時間経ったかもサッパリ分からんが、約90分周期で入れ替わるっていう、今がレム睡眠状態だったんだろう。
今日を境に寝起きが良くなった!・・なんて結論付けるほど、俺も厚かましかねぇよ。流石にな。

しっかし・・・。
こうも見事に抱えられてると、なんか・・・小さい子供になったような気がしてくるなぁ・・・。
温かいし、凄ぇ護られてる感じがして安心するんだけど、同時に自分が酷く無力な気もして、頼りないような、切ない気持ちにさせられる。
・・・・“ぬいぐるみの熊”な気分・・・?

コイツ、俺んこと、抱き枕か何かと勘違いしてんじゃねぇのか?
夜中に目が覚めて、なんだか寂しくなっちまった腹いせに、胸の上の従兄の腕でも抓ってやろうかと考えた、ちょうどその時。
俺の悪戯を先読みしたワケじゃなかろうが、その腕はピクッと緊張したように尚更力が篭って、ついでに頭の上で、その持ち主が深刻そうに呟くのが聞こえた。勿論、寝言であろうがコイツの声は、ムダに魅惑の低音ボイスだ。
「・・・・当・・麻、そっち・・落ちるぞ・・・・・・」
そっちって、どっち?!
こんなガッチリ抱え込まれてたら、落ちようにも落ちらんないからっ!

まぁね。
抱き枕と混同されてるワケじゃないってのは、なんとなく分かったけどな。

・・・・・・・・。
ちょっと、・・・カワイイじゃねぇの。
夢ん中でも、俺がベッドから落ちる心配してるなんて。
ぷくく。

普段は文句なく格好イイ男の、ザンネンな可愛さをじっくり堪能してから。
おもむろに、よいしょ・・と重い腕を押し退ける。
「ん・・・征、そっち向きたい・・・・」
呼びかけたら、分かったんだか分かってないんだか、充分寝ぼけた感じで「んん・・」とか「あぁ・・」とか返事が返った。
征士の、肩の窪みに頭を落ち着けて、寝やすい姿勢を探る。
ご利用は計画的に、二度寝の準備は万端に。

一旦緩んだ征士の腕は、俺が姿勢を落ち着けるとすぐ、沿うようにまたしっかりと俺に回される。

あったかいのは、幸せ。



Fin


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