this page is...novel透明度の高い、紫水晶が二つ、じっと当麻に向けられている。
世間では勿論、組内でも畏怖されているこのアメシスト。
冷たい光だと、人は言う。
化学式 SiO2。
酒に酔わない、というギリシャ語に由来するこのアメシストだが、当麻にとっては酔い覚ましにはならない。
この眼に、酔わされる。
酔わされるのが分かっていて、いや、酔いの心地良さを味わいたくて、自分だけが映りこんだその眼を見つめ返す。
当麻はこの、強い光を宿した従兄の眼にじっと見詰められる瞬間が好きだ。
その強い光が伝えてくるのは、傲慢なくらいの希み、欲望。
何の思惑もない、後先など何も考えていない、混じりっけのない、ただ欲しいというだけの子供のような傲慢さ。
その純粋な欲望を真っ直ぐに向けられると、何でも叶えてやりたくなるのだ。
自分の美意識の根源だ、と断言できる、気に入りの容貌を両手で包んで引き寄せる。
当麻の口角が、ゆっくりと持ち上げられ。
長い睫毛がゆるやかに一度瞬いて、頷きに代えられる。
そして、やはり押し出された了承の言葉は、従兄にしか聞かすつもりのない、ご機嫌な囁き。
and ... kiss ... x ... x ...
fin.
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