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Colorful Time 2

Colorful Time 2

空港の到着ロビーの素っ気無さ。
どうにかならないものかと、どこの空港でも一様に感じていたこの空々しさ。
それは当然成田も例外ではなく。
天気予報どおりなら、この後雨も降り出すだろう外の寒さと相まって、今日は殊更身に凍みるか───と思ったが、何のことは無い。これはこれで正しい在り様なのだろう。
今か今かと出迎えで浮かれた人間の目には、さして気にならない。
そして、猫の入ったキャリーバッグを片手に提げた自分も、その浮かれた人間の内の一人なのだった。



もう何度目になるのか、見上げた掲示板に表示された到着予定時刻は、もう少し先。
だがその、わずか1時間にも満たない時間で帰ってくるのだ。
キャリーバッグを覗き込んで、声には出さず、長らく共に不遇を囲った小さな同士(留守番仲間)へ語りかける。
もう少しだぞ、と。
ふわふわの仔猫は分かっているのかいないのか、どこか落ち着き無くバッグの中でソワソワと身じろいでいた。

それにしても長かった。・・・・お前もそう思うだろう?
とまた、目だけで猫に問い掛ける。
自分とこの猫はほとんど同じ時期に彼と暮らし始めたので、お互い今回が初めて経験する“長い不在”(コレクションシーズン)だったのだ。
出会った時には既に名の売れたショーモデルだった当麻である。
シーズン中はミラノ・パリ・ロンドンと、ほとんどヨーロッパへ行ったきりになるだろうとは、知識として知っていたし、覚悟もしていたつもりだった。
が、しかしこんなに長いとは・・・・。
何よりも、独りでいることを苦痛にすら感じる自分が一番意外だった。
仕事を離れて独りになると、目にした活字も耳にしたテレビニュースもまるで脳まで届かない。全てが上滑りに擦り抜けて行く。
以前はどうやって独りの時間を過ごしていたのかと、不思議に思うほどだ。
かつてこんなことは一度も無かったのに。
一人で居られないなどと。
一緒に居て欲しいなどと。
子供の頃でさえ、母親にも言ったことはないのに。
置いて行かれたような、あまりに理不尽な気がして、とうとう言ってしまった。彼に。しかも電話で。
案の定泣かせてしまって(隠しているようではあったが、あれは明らかに泣いていた)、これも当然ながら、後で伸から説教を食らった。
まぁ・・・、致し方ない。
会いたいと思っていたのは私だけではなく。
言ってすぐに後悔したが、出してしまった言葉は取り消せない。
大人気なかったと反省しつつ。
この年にして、ひたすら謙虚に拝聴したのだった。
手厳しいお小言を。


今思えば、これも良い思い出だ。
もうすぐ確実に会える、今だから思えるのだが。
我ながら、この余裕の無さは・・・・笑うしかない。

こんな自分は知らなかった。
彼一人に、こんなに簡単に振り回される。

早く帰って来い、当麻。

お前の責任だ。

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